ここ半年くらい、ノートパソコンに養生テープを貼っていた。
これがすこぶる便利なのだ。
ロケ先とか取材先なんかで、ちょっとしたことにこの養生テープが使える。
例えば、簡単なパーティーなんかで、自分の紙コップを識別する目印にしたり、風の強い日にレフ板を押さえたり、服についたゴミをとったり、じゃまなケーブルをまとめたり……などなど。
この半年で、少なくとも7〜8回は役に立つシチュエーションがあった。
もともとは、炎天下の屋外でパソコンを使う必要に迫られた際、養生テープと黒い色画用紙でディスプレイの日よけを作るために使ったのが始まりで、その後なんとなくそのまま残ったテープを貼りっぱなしにしていたら、それがとても便利で、常に貼っておくようになったという次第だ。
いくら便利だからといって養生テープそのものを丸々1本持ち歩くのも大げさだし、これくらいの長さがあれば、大体は事足りる。
まさしくライフハックだと思う。
ただ一点問題がある。
それはパソコンがみすぼらしくなるということだ。
例えばスターバックスでパソコンを開き、意識高い系な、クリエイティブな作業を行おうとしても、違った方面でのクリエイティビティ感を演出してしまう。
クライアント先でパソコンを取り出しても、「大丈夫なのかこの人」といった視線を感じる。養生テープが気になるならひとこと聞いてくれればいいのに、聞いちゃいけない雰囲気をもまですら、どうやら醸し出しているらしい。
「でも便利だからいいじゃないか」と自分を納得させていたのだが、つい昨日、養生テープはパソコンの裏に貼ればいいということに気づいた。
我ながらすばらしい発見である。
ひょっとすると私は天才ではないだろうか。
このことにもし半年前に気づいていたならば……。
