命が助かる? 『ドキッ! 着衣だらけの水泳大会』

IMG_2577

先日、千代田区水泳連盟が主催した、着衣水泳を体験する講習会に参加してきた。

これからの季節に多発する水難事故を予防するために、服を着たまま泳ぐ体験をしておきましょう、という催しだ。
皆さんは服を着たまま泳いだ経験はおありだろうか?
頭のなかでは、泳ぎにくいだろうことは想像できるが、実際に試してみるとこれがまたキツイのなんのって。

水の中で歩くだけでも一苦労だ。
クロールも体験したが、息継ぎをしようと顔を出したつもりがまだ水の中で、危うくおぼれそうになってしまった。

ここで講師のコメント「着衣水泳とはいいますが、泳いではいけません」。
水の事故に遭ってしまった場合は、泳いではいけないというのだ。
無駄に体力を使うより、泳がずにただ浮いているほうが生存確率が高いという。
IMG_2545

ということで、浮いてみたら結構楽だ。
そして、写真で見ると僕はでかいな。

ただ、ここはプールなので絶対おぼれる心配はないから安心していられるが、これがもし波のある海だったらと考えると自信がない。
そんな時はペットボトルだ。

IMG_2542

ペットボトルをアゴの下で保持すると、かなりの浮力になる。
おぼれている人を見つけた時は、近くにあるペットボトルを投げ渡すと、その人を救えるかもしれない。
ただ、ペットボトルは軽いので、その人の元へ投げるのは難しい。
だから、少量の水をボトルに入れ、それを重りにして投げるといいそうだ。
おぼれている人に投げ渡す時も「いまからペットボトルを投げます。これをアゴの下で持って、空を見てください!」と伝えるのがポイントだとのこと。
たしかにいきなり放り投げられても、落ちついて対処できませんわな。

さて、先ほど「着衣水泳では泳いではいけない」と紹介したが、泳がなければいけない場面もある。
沈没しそうな船から逃げる時だ。

IMG_2595

船が沈没する時は、周囲を巻き込みながら沈んでゆくので、近くにいると一緒に沈んでしまう。
だから、泳いで離れなければならない。
そんな時は、上の写真のような泳ぎ方で逃げるのがベストとのことだ。
足は平泳ぎのように、カエル足で水を蹴り、手はクリオネのように水をかく。
着衣だと水の抵抗が大きいので、クロールは向かない。

船が沈没する時のように、水に入るまで時間の余裕がある時には、ズボンを浮きにするといい。

IMG_2612

はいているズボンを脱ぎ、それぞれの足をひとつに結び、写真のように首に通すのだ。
これはくれぐれも水に入る前に済ませておきたい。

IMG_2606

水に入ってからズボンを脱ごうとすると、なかなか脱げない。
上の写真は水中クンバカみたいになってしまっているが、下手をするとこのままおぼれてしまう。
あらかじめ、ズボンを結んで首にかけ、空気を入れて水に入ると、救命胴着のように空気が入り、かなりの時間それを保っていられる。

IMG_2619

もし空気がなくなってしまっても、水の上で水面をズボンの胴の部分から掻き入れるようにすると、また空気が入るので浮力になる。
これはもちろん、長ズボンではないとダメなので、フェリーに乗る時には短パンはやめよう。
ましてや、フレディー・マーキュリーみたいなホットパンツをはいていたならば、この手法は使えないので、くれぐれも注意願いたい。

タイトルとURLをコピーしました