時々弁当を作っている。
昼飯を食べる余裕があり、しかも作る余裕がある日だけだが、それでもそこそこの頻度で弁当作りをしている。
作るといってもおかずはすべて冷凍食品だ。
火どころか電子レンジすら使わず、自然解凍対応の冷凍食品を冷凍庫から取り出して詰めるだけである。
それだけなのに、食べる時点になるときちんと手作り感が出てくるのがおもしろい。
自分で作った弁当という感じがするのである。
以前は手間をかけて玉子焼きなどを巻いたりもしていたが(そのために銅製の玉子焼き器を買ったりもした)、そんなことをしなくてもそれなりに手製弁当っぽく味わえるのであれば手を抜くに越したことはない。
できるだけ楽をすることが目標の弁当作りなので、加熱するものを排除しているが、そういえばウインナーソーセージは加熱せずに食えたはずだなと思い、シャウエッセンを焼きもボイルもせずそのまま弁当箱に放り込んでみた。
これが、かなりうまいのである。
僕は焦げ目のついたソーセージが好きなので、これまでは強めに炒めて弁当に入れていたのだが、香ばしさは時間と共に失われるものであり、食べる頃には焦げくささを感ずることもあった。
しかし、そのまま入れたシャウエッセンは当然のことながら焦げくささはなく、むしろ肉とスパイスの味付けがよりしっかりと伝わってきて、ストレートにおいしい。
今までは何だったんだ。
考えてみれば、いずれ冷めてしまうものをわざわざ温めることはないのである。
それにしても。
炊飯器からご飯を詰めて昆布や梅干しを乗せ、冷凍食品を並べ、炊飯釜やしゃもじを洗うまで約20分かかる。
事前に詰めるべき冷凍食品を組み合わせておくとか、もう少し時間短縮の要素はあるかもしれないが、でもまあ手早くやっても15分だろう。
ちゃんと本当に手作りのお弁当を作った場合、できあがりまでの時間は実はさほど変わらないが、後片付けに時間がかかる。
フライパンや小鍋やチンするのに使った容器など、細かい洗い物が発生する。
そういうことに意外と時間がかかるものなのだ。
でも、たくさんの人たちがちゃんと本当の手作り弁当を作っている。えらいなあと思う。
僕も子供が弁当を持つようになったら、また玉子焼きなどを焼くことになるんだろうか。
まあ、なるんだろうな。
大変だな。