おかめそばを食べた話

近所によく行くそば屋がある。
いま僕は足立区の西新井というところに住んでいて、このあたりは古い住宅街で、昔ながらの「ザ・そば屋」といったたたずまいのそば屋がたくさんあるのだけれど、行きつけの店もそういったタイプの店だ。

先日、たまには具の入ったそばが食べたいと思い、メニューから「おかめそば」を頼んだら、出てきたのがこれ。

okame

ちゃんと「おかめ」になっているのだ。
おかめそばをこうしておかめ顔で出してくれるそば屋は、今どき珍しいのではないだろうか。
実をいうと、恥ずかしながら僕は初めて食べる。

そもそも、おかめそばというのは、江戸時代末期、今の根津あたりにあった『太田庵』という店が考案したメニューらしい。
どんぶりをキャンバスに見立てておかめの顔をあしらった、いわば「おもしろメニュー」が、150年もの間続いているというのが興味深い。
江戸の庶民はユーモアがあったで片付ければそれまでだが、実は何か隠された意味があるのではないだろうかとあれこれ探っていたところ、僕は重要な事実に気付いてしまった……。

……などということはなく、普通においしくおそばをいただきました。

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