今年で44歳になった。
あっという間である。体感的には、先月末くらいに成人式を終えたばかりのような気がする。
それくらいあっという間だ。
よく考えてみたら、僕は成人式に出席していないのだったが、つまりとにかくそれくらいあっという間だということである。44歳といえば中年まっ盛りといったお年頃で、まあ確かにあちこち衰えているなと思うこともあるが、ただそれは予想していたよりも緩やかな衰えで、総合的に評価するとしたら、20歳代比15%オフといった程度だろうか。
衰えにも個人差はあると思うが、僕の周りにいる同世代の人を見ていると、だいたい同じような感じではないかと思う。
そんな、意外となんとかなっていますよ的な中年ライフであるが、ひとつだけなぜか向上しているスキルがある。
カラオケで高い音が出るようになっているのである。
20代のときに歌えなかった曲が、ここ数年は原曲キーで難なく歌えるようになったのだ。
もちろん、特にボイストレーニングなどをしているわけでもなく、カラオケに行く頻度が増したわけでもない。
何の努力もしていないのに、高音が出るようになったのだ。
不思議だなと思って調べてみたが、世の中には僕と同じような経験をしている人が結構いるようだ。
声帯が何らかの変化をしてそうなっているのだろうか。
ただ、確かにカラオケで高音が出るようになったのではあるが、これが実生活に何かメリットを及ぼすかというと、まったくそんなことはない。
びっくりするほど何ももたらさない。
けれども、ちょっとうれしい。
そんな日々だ。